phaさん出演のザ・ノンフィクションを見て思うこと
どうも、そると(@nohomoto1)です。
最近更新をサボり気味でしたが、
久しぶりの更新です。
先日の6月18日にフジテレビのドキュメント番組「ザ・ノンフィクション」において、
あのスーパーニートphaさんが特集されたようで、
ネット上ではかなり話題になったようですね。
」
phaさん
phaさんは以前にも同番組内で特集されており、
今回は三年ぶりの出演になるようです。
私はリアルタイム視聴は見逃してしまいましたが、
幸いな事にYoutubeに動画が上がっていたので先ほどようやく見ることができました。
ザ ノンフィクション 2017年6月18日 17 06 18
感じた事、考えた事などを自分なりにまとめていきたいと思います。
ネット上ではかなり厳しい意見が寄せられたようで。それに対する自分の見解
http://sharetube.jp/article/5826/
この記事からも分かる通り、ネット上ではかなり多くの批判的なコメントが溢れたようだ。
Youtubeのコメント欄も同様にそういった意見が見られる。
しかし、批判が見事なまでにテンプレ的なものばかりだ。
まとめてみると、批判の内容は主に以下のようなもので、
・こんな奴らばかりになったら日本がダメになる!
・こんなやつらのために働いて税金を納めているんじゃない!
・今は良くても老後どうすんの?
とまぁ、こんな感じだ。
phaさんの生き方がそれだけ現代日本の一般常識から外れていることを表すもので、
このような意見が散見されることは致し方無いとは思う。
しかし、これらの意見に対し私個人はうーんと言わざるを得ない。
まず第一に、それらの意見は半ば反射的に投げられたものだからだと思うからだ。
多分、この人達は親や社会から言われたことをそっくりそのまま自分の口から再生しているだけなのではないだろうか。
働いて当たり前、税金は納めて当たり前、老後の為には貯金もしなきゃダメ・・
そういった社会の「当たり前」の中で生きている人達にとって、
その道以外を外れた人はまるで異端者のように映る。
異端者には徹底的に厳しくするのが日本だ。
そういう人間を見るや否や、とりあえず石を投げる!
上のような意見はとりあえず投げられた石のようなものなのではないか。
ちゃんと自分で考え抜いた上で「ニートはダメだ!!」というような意見があれば聴くに値するが、
ニートはダメだ論の多くは上記のような画一的な意見が多い。
それは、「働かなければいけない。働かなくては人間としての価値が無い」という
社会通念がいかに強力なものであるかを表している。
なぜ働かないのが絶対的な悪なのだろうか?
そういう問いに対し、きちんと自分の意見を言える人間は少ないと思う。
第二に、そういったコメントの中には明らかに「働かないことに対する嫉妬」の裏返しになっているものがある。
俺が頑張ってんのに、こいつらはなんだ!!楽しやがって!!
といった具合に。
こうした意見は非常に多く見られるが、
じゃあ素直に「働きたくねーよ!」と言えばいいのではないか?w
俺は頑張ってる、じゃあお前も頑張れや!!
というような他責的な態度は決して生産的とは言い難い。
本来は自分が頑張りたいことだから頑張るのであって、それを他者にまで求める必要は一切ないはずだ。
結局そういう意見の多くは、「自分と違って楽をしているニートへの嫉妬」でしかない。
だから、ちゃんとした批判というのはかなり少ないのだ。
シェアする。つながる。居場所を作る。そうすれば日本では絶対に死ぬことはない。
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
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phaさん達は「ギーグハウス」という形で、部屋やモノを共有して暮らしている。
このシェアするという概念はこれからの時代の大きな要素になっていくだろう。
人は誰かと繋がっている限り、死ぬことはない。
そもそも家族一つ一つが独立していったのは高度経済成長期であり、
それ以前はalways三丁目の夕日のような、近所付き合いで家族同士が溶け合うのが当たり前だった。
家族が独立したことで、消費は増大し経済は成長したが、同時に弊害も生まれることになる。
それが孤立化である。
死にそうになったら誰かに頼ればいいのである。
人は本来そういう風に暮らしてきたのだから。
ある仏教の僧侶が言っていたことだが、
「真の自立とは、自分一人の力で全てできることではない。
臆することなく誰かに頼ることができることである。」
とのこと
弱いもの同士で繋がればいいのだ。
そうすれば孤立化は絶対にしない。
だから、ニートは人に頼る力みたいなもの、いい加減になることを学ぶべきなのかもしれない。
やはりニートは幸せに暮らすべき!好きなことをやりまくれ!!
番組の中で衝撃的だったのは、
ニート生活中に漫画を描きまくっていたら、ネットを通じて女性と出会い
引きこもりから脱出した、という
小林銅蟲さんの存在だった。
私は散々、ニートは好きな事をすべき!と主張しているが、
そのまさにお手本のような生き方だと思った。
好きな事に没頭する。
そういうことを続けていけば、自然と物事はいい方向に転んでいく。
ニートはそのための素晴らしい期間なのだ。
まだ理解は得られないかもしれない。が、10年・20年後は分からない。
多くの批判のコメントが寄せられたように、
このような生き方は世間の理解はまだ得にくいだろう。
しかし、常識は常に移り変わるものだ。
そして最先端のものというのは批判を受ける宿命にある。
神が世界の中心だった時代のヨーロッパでは勤労は忌むべきものだった。
地動説を唱えたガリレオは袋叩きにされた。
そういうものである。
だから、今の常識に合わないからという理由だけでこのような生き方を否定するのはあまり利口ではないだろう。
やがて、確実にスタンダードな生き方の一つになっていくのではないか・・
そう思わせる何かがあると再確認した番組だった。
*次回後編は6月25日(日)だそうです。